今回はこちらのSHURE BETA58Aを赤と黒の2トーンカラーでご依頼頂きました。
SHUREのマイクにはグリル部分に傷防止のゴムリングが付いている物がありますが、色が合わないのでこちらは取り外してしまいます。
アルミ製のプレートは無理に剥がすと曲がってしまう恐れがある為、こちらはマスキングで対応致します。
色の塗り分けについてはメールで伺っていますが、イメージが湧き易いようにイラストを作製する場合もあります(【標準仕上げコース】以上のコースに限ります)。
また今回なネーム(お名前)入れも承っておりますが、そちらは個人情報ですので記載は控え、代わりに当店のロゴで位置を確認して貰っています。
下地処理を行い、台にセットして本塗り準備が完了です。
グリルボールはまず最初に全体に黒を塗ります。
その後黒を残す部分をマスキングします。
キャンディーカラーの下色に使うのはSTANDOXの原色、MIX819を使います。金属感が強くメタリック粒子が粗いのが特徴です。
キャンディーレッドにする部分にシルバーを塗りました。
同じくマイク本体もシルバーで塗装します。
その後透過性の赤(キャンディーレッド)を塗装し、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。
網の部分も艶々です。
キャンディー塗装は通常の塗装に比べて退色し易い為、クリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れた「クリスタルクリアー」を使います。
その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。
透明な赤の下には透過した光を反射するシルバーが塗ってある為、塗膜は非常に発色の良い色味を表現してくれます。これがキャンディー塗装です。
艶のある黒と赤の組み合わせは少々クドイ感じもしますが、小悪魔系もしくはゴシック&ロリータファッションのバンドにはとても良く似合う配色だと思います。
ボーカルマイクとしてはSHUREやSENNHEISERのマイクが人気ですが、こういった配色のモデルはありませんから、観客からはもちろん、同じボーカル仲間からも目立つマイクだと思います。
温室
マイクに限らず、どの塗装も一つ一つオーダーメイドで対応しておりますので、ご希望をお聞かせいただければと思います。